マンション管理に関する法律トラブル相談室その他


標準管理委託契約書のカスタマーハラスメント規定について

マンションの管理者(理事長)をしています。マンション標準管理委託契約書のひな型が改訂となり、カスタマーハラスメントに関する内容が盛り込まれたと聞きました。具体的にはどのような内容なのでしょうか。

組合員等と管理業者の間でのカスタマーハラスメントを未然に防止する観点から、標準管理委託契約書第8条において、「管理組合が管理業者に対して管理事務に関する指示を行う場合には、管理組合が指定した者以外から行わないこと」が加わりました。なお、管理組合又は管理業者は本条に基づき指定する者について、あらかじめ相手方に書面で通知することが望ましいとされています。
 カスタマーハラスメントに当たるといわれる管理業者の使用人等に対する言動の具体例を以下に示しますが、これらの例は法令に抵触する可能性があります。
・管理業者の使用人等に対し、契約に定めのない行為や法令、管理規約、使用細則又は総会決議等に違反する行為を強要すること
・管理業者の使用人等に対し、侮辱や人格を否定する発言をすること
・管理業者の使用人等に対し、文書の掲示や投函、インターネットへの投稿等による誹謗(ひぼう)中傷を行うこと
・管理業者の使用人等に対し、執拗(しつよう)なつきまといや長時間の拘束を行うこと
・管理業者の使用人等に対し、執拗な架電、文書等による連絡を行うこと
・管理業者の使用人等に対し、緊急ではないにもかかわらず休日や深夜に呼出を行うこと 等

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士

2024年1月掲載

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