
新築マンションでは入居開始後の一定期間、未販売住戸が残る場合があります。この時、未販売住戸の所有権は売主であるマンション事業主にあるわけですから、その議決権もマンション事業主が保有することとなります。既に販売、引渡し済みの50区分の所有者がすべて異なるとすれば、本問マンションは区分所有者数51、議決権数110が定数のマンションとなります。
また、総会の決議について区分所有法では、同法又は規約に別段の定めがない場合、区分所有者及び議決権数の各過半数によって決する(区分所有法第39条第1項)とあり、本問マンションの総会決議には、区分所有者の26名以上かつ議決権数の56以上の承認が必要となるわけです。
このように一部の区分所有者に多数の議決権が集中する状況で懸念されるのは、当該区分所有者の賛成がなければ、どんな議案も否決されてしまうということです。そういった事態に陥ることを避けるには「区分所有者1名につき議決権が1つ」という管理規約に変更する方法もありますが、管理規約の変更は総会での特別決議で、区分所有者及び議決権数の各4分の3以上の賛成が必要ですので、実質的にはかなり困難であると思われます(区分所有法第31条第1項)。ただし本問マンションでは、多数の未販売住戸があることが原因ですので、管理規約の変更に協力してくれるようマンション事業主に相談されてはいかがでしょうか。
編集/合人社計画研究所法務室
監修/桂・本田法律事務所本田兆司弁護士
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